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小宮 健太さんの回答
退職され、これから取り崩しの段階に入られるとのこと。「資産が何年もつか」は、老後の最大の関心事ですね。4%ルールと合わせて、考え方を整理してお伝えします。
まず4%ルールについてです。これは、退職時の資産の4%を毎年取り崩していけば、資産を長期間(おおむね30年)維持できる可能性が高い、というアメリカの研究に基づく目安です。逆に言えば、年間の生活費の25倍の資産があれば、運用を続けながら取り崩しても資産が尽きにくい、という考え方です。たとえば4,000万円なら、年160万円・月約13万円の取り崩しが4%に相当します。
ただし、日本でこのルールを使う際は注意が必要です。第一に、4%ルールは株式を中心とした運用を前提にしており、運用しながら取り崩すことが条件です。すべてを預金に置いて取り崩すだけなら、4,000万円を年160万円取り崩せば単純計算で25年でなくなります。運用を続けることで、この期間を延ばせるわけです。第二に、為替や物価、税金の違いもあるため、4%をやや保守的に3〜3.5%程度に見ておくとより安全とされます。
ご質問の「何年もつか」は、取り崩し額・運用利回り・資産額で決まります。4,000万円を年利3%で運用しながら年160万円(月13万円)取り崩す場合、計算上は30年以上もつ可能性があります。一方、運用せず取り崩すだけなら25年です。運用の有無で寿命が大きく変わることが分かります。
「定額と定率の取り崩しの違い」も重要です。定額(毎年同じ金額)は生活設計が立てやすい反面、相場下落時に資産の減りが早まるリスクがあります。定率(毎年残高の一定割合)は、相場が悪い年は取り崩し額も自動的に減るため資産が長持ちしやすい反面、収入が変動します。両者を組み合わせ、生活の最低ラインは定額で確保しつつ、余裕分を定率にする方法もあります。
退職直後の数年の相場が、資産寿命に大きく影響する(シーケンスリスク)点も知っておくとよいでしょう。取り崩しの設計は、年金の受け取り方とも関わる複合的なテーマですので、IFAなどの専門家と一緒に立てられることをおすすめします。
小宮 健太
株式会社アリスタゴラ・フィナンシャル・サービス
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