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渡辺 吉祐さんの回答
退職金を受け取り一区切りつかれたとのこと、同年代の状況が気になる時期ですね。まず一般的なデータをお伝えします。
各種調査では、60代の金融資産の平均は二人以上世帯でおおむね1500万〜2400万円程度、単身世帯で1500万〜1800万円程度とされることが多いです。ただし、平均は資産の多い層に大きく引き上げられます。実感に近い中央値は平均よりかなり低く、二人以上世帯で700万〜1200万円程度、単身世帯ではさらに低い水準に分布する傾向があります。つまり、平均と中央値の差が非常に大きいのが60代の特徴です。
ご質問の「平均値と中央値の差」は、まさにこの点です。一部の資産家が平均を押し上げているため、平均額を見て「自分は足りない」と感じる必要は必ずしもありません。中央値のほうが、より多くの方の実態に近い数字です。
では「年金以外にどの程度の備えがあれば安心か」という点です。これは平均との比較ではなく、ご自身の年金額と生活費から逆算するのが正しい考え方です。毎月の年金収入で生活費がどこまで賄えるか、不足分を貯蓄から取り崩すとして何年分あるか、を把握します。たとえば月の不足が5万円なら年間60万円、30年で1800万円が一つの目安になります。年金額は「ねんきんネット」やねんきん定期便で確認できます。
退職金を受け取った今、大切なのはこの資金をどう守り、活かすかです。すぐ使うお金は預金で確保し、当面使わない部分はインフレに負けない程度に運用する、という設計が60代らしい考え方です。一度に大きなリスクを取らず、守りを軸にすることが重要です。
同年代の数字を出発点にしつつ、ご自身の年金と生活費に基づく必要額の把握と、退職金の運用方針を、IFAなどの専門家と整理されることをおすすめします。
渡辺 吉祐
株式会社アリスタゴラ・フィナンシャル・サービス
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