2
名のプロが回答中
ベストアンサー
A
山下 広祐さんの回答
夫婦の老後資金は、年金という土台に運用資産を上乗せできる可能性がり、インフレ対策をすることが可能です。ご自身にとっての本当の必要額を知り、計画的に準備を進めれば、過度に不安を抱く必要はありません。
よく耳にする「2,000万円」「3,000万円」という数字はあくまで平均的なモデルであり、実際の必要額は、将来もらえる年金額・持ち家の有無・目指す生活水準によって大きく変わります。
例えば、年金が手厚く持ち家がある方なら、実際の不足額はもっと少なくて済むこともあります。前向きに準備するなら、まず我が家の必要額を「老後の生活費 - 年金収入 = 不足額」「不足額 × 老後の想定年数 + 予備費(医療費など)」の計算式で見積もってみましょう。そのうえで、足りない部分を資産形成で賢く埋めていきます。
そのための有効な手段が、NISAやiDeCo(イデコ)の活用です。現在のNISA制度は夫婦それぞれが非課税枠を持てるため、生涯で合計3,600万円もの投資枠を税金なしでフル活用でき、老後資金の準備には十分な大きさです。世界中に広く分散されたインデックスファンドで長期運用を行えば、時間を味方につけて効率よく資産を積み上げていけます。
特に共働き世帯であれば、二人分の積立資金で準備をさらに加速させることが可能です。[注:投資信託などの金融商品には価格変動等による元本割れリスクがあり、将来の運用成果を保証するものではありません]
「老後2,000万円問題」という言葉にただ不安を感じるよりも、我が家の本当の必要額をしっかりと把握し、夫婦で計画的に準備を始める方が建設的です。まずはご自身の「ねんきん定期便」などで年金見込み額を確認し、不足分を補うための具体的な運用設計は、IFAなど専門家を頼ることで、より無理のない確実なプランを立てることができます。
山下 広祐
株式会社Stock Fine
その他の専門家の回答
A
渡辺 吉祐さんの回答
定年が見えてきて、夫婦の老後資金が足りるか不安とのこと。「いくらあれば安心か」を、必要額の考え方とともに整理してお伝えします。
まず、ご質問にあった「老後2,000万円問題」について触れておきます。これは、かつて金融庁の報告書で「老後の30年間で約2,000万円が不足する可能性がある」と試算されたことから話題になったものです。ただし、この2,000万円という数字は、一定の前提(平均的な収入・支出のモデル世帯)に基づく目安にすぎません。実際の必要額は、各家庭の生活費・年金額・住居形態などによって大きく変わります。2,000万円という数字を、絶対の基準と捉える必要はありません。
ご質問の「夫婦でいくらあれば安心か」を、正しく見積もる方法をお伝えします。必要額は、次の式で考えます。「老後の不足額 =(毎月の生活費 − 毎月の年金収入)× 老後の月数 + 特別な支出(医療・介護・住宅修繕など)」。
具体的に見てみましょう。たとえば、夫婦の生活費が月28万円、年金収入が月22万円なら、毎月の不足は6万円です。65歳から95歳までの30年(360か月)で、6万円 × 360 = 約2160万円。これに医療・介護や住宅修繕などの特別支出(数百万円規模)を加えると必要額が見えてきます。逆に、生活費を年金収入の範囲に抑えられれば、取り崩しは少なくて済みます。
つまり、「いくら必要か」は、生活費と年金額の差で決まります。まず、ご自身の年金見込み額を「ねんきんネット」やねんきん定期便で確認し、退職後の生活費を見積もることが出発点です。
ご質問の「2,000万円や3,000万円という数字は、持ち家の有無や年金額でどう変わるか」についてです。持ち家(ローン完済)の場合、家賃負担がない分、生活費が抑えられ、必要額は小さくなります。一方、賃貸の場合は、老後も家賃がかかり続けるため、必要額が大きくなります(家賃月10万円なら30年で3600万円が上乗せ)。年金額も大きく影響し、共働きで二人とも厚生年金を受け取る世帯は年金収入が多く、必要額は小さくなります。一方、片方が国民年金のみの世帯は、年金収入が少なく、より多くの備えが必要です。
ご質問にあった「65歳までにいくら貯蓄があればいいか」「夫婦2人で老後を過ごすにはいくら必要か」は、上記の計算で、ご自身の生活費と年金額を当てはめれば算出できます。一般的な目安としては、持ち家の夫婦で2,000万〜3,000万円、賃貸ならそれ以上、というのが一つの幅ですが、これも前提次第です。
ご質問の「不足しそうなときに今からできる対策」をお伝えします。第一に、就労期間を延ばすことです。65歳以降も働けば、収入を得られ、取り崩し開始を遅らせ、年金も増やせます。これが最も効果的です。第二に、年金の繰り下げ受給で年金額を増やすことです。第三に、NISAやiDeCoで、退職までの期間に資産を上積みすることです。第四に、固定費を見直し、老後の生活費そのものを下げることです。
「老後2,000万円」という数字に振り回されず、ご自身の年金額と生活費から必要額を把握することが、安心への第一歩です。具体的な必要額の試算と対策は、IFAなどの専門家に相談されると、ご家庭に合った計画が立てられます。
渡辺 吉祐
株式会社アリスタゴラ・フィナンシャル・サービス
あなたに合うアドバイザーが見つかる
