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村岡 慎平さんの回答
資産管理会社で株式投資を行うことは、運用規模が大きく、株式以外の所得もある方にとっては、運用効率を高める選択肢になり得ます。法人ならではの仕組みを活かせるためです。
法人が有利になり得るポイントとして、(1)損失の繰越期間が個人(3年)より長い(法人は10年)、(2)株式の損益を他の事業所得などと損益通算できる、(3)運用に関連する経費の計上の幅が広い、(4)法人内で利益を再投資し、複利を効かせやすい——などが挙げられます。運用規模が大きいほど、これらのメリットが効いてきます。
特に、すでに法人(事業)があり、そこで株式運用も行う場合は、所得の分散や損益通算の柔軟性を活かせます。法人内で運用益を再投資し続ければ、長期的な複利効果も期待できます。
ただし、これらのメリットを活かせるのは、維持コストを上回る運用規模・所得がある場合に限られます。個人の分離課税(約2割)の手軽さと比べて、本当に有利かは個別判断です。有利・不利の試算は税理士の専門領域ですので、まず具体的な数字で比較してもらい、運用方針はIFAも併せて活用すると、効率を最大化できます。
村岡 慎平
株式会社Stock Fine
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A
小宮 健太さんの回答
個人の証券口座から資産管理会社経由への切り替えを検討されているのですね。法人で株式投資をする場合の個人との違いを、有利・不利の両面から整理してお伝えします。税務の最終判断は税理士の領域ですので、その前提でお聞きください。
まず、配当・売却益への課税の違いです。個人の場合、上場株式の配当や売却益には、約20%(所得税・住民税)の分離課税が適用されます。NISAを使えば非課税にもできます。一方、法人の場合、株式の配当や売却益は法人の利益として、他の事業所得と合算して法人税(中小法人で実効税率おおむね30%前後)がかかります。単純な税率だけ見ると、個人の約20%のほうが法人より低く、この点では個人が有利です。NISAが使える個人の優位は明確です。
では、法人が有利になるのはどんな場合か。ご質問の「損失の繰越や経費の扱い」が、まさに法人のメリットです。第一に、損失の通算と繰越です。法人では、株式投資の損失を他の事業所得と通算でき、損失を最大10年間繰り越せます(個人の上場株式の損失繰越は3年)。事業と運用を一体で行う場合、これは大きな利点です。第二に、経費の範囲です。法人では、運用に関連する費用(調査費用、関連する人件費など)を経費にできる範囲が個人より広い場合があります。第三に、役員報酬等を通じた所得分散です。運用益を含む法人の利益を、家族役員への報酬などで分散できる場合があります。
つまり、「法人が有利なケース」は、事業所得と損益通算したい、損失を長く繰り越したい、経費を活用したい、所得を分散したい、といった事情がある場合です。一方、「個人が有利なケース」は、シンプルに運用益を得たいだけで、NISAの非課税メリットを活かせる場合です。
加えて、法人化には維持コスト(法人住民税の均等割、税理士費用など)がかかります。運用規模がこのコストを上回らないと、税率以前に割に合いません。
経営者として法人をすでにお持ちか、事業と運用を一体で考えられるご状況なら、法人運用のメリットを活かせる可能性があります。ただし、有利・不利は運用規模・事業の状況・損益の見込みで変わるため、税理士に具体的に試算してもらうことが不可欠です。運用設計と合わせて、専門家と検討されることをおすすめします。
小宮 健太
株式会社アリスタゴラ・フィナンシャル・サービス
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