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山下 広祐さんの回答
法人の余剰資金を低金利の預金に置いたままにするのは、機会損失とも言えます。本業の安全を確保したうえでなら、運用によって余剰資金にも働いてもらう価値があります。
運用先の選択肢としては、個別債券で安定運用を図る方法から、一部を個別株式や投資信託で運用してリターンを狙う方法まで、幅があります。法人内で運用益を再投資すれば、複利を効かせることも可能です。本業のキャッシュフローが安定しているなら、余剰資金の一部で長期運用を行う余地があります。
ただし、法人運用はあくまで本業あってのものです。運用ルールとして、本業の運転資金と備えを十分に確保し、当面使わない余剰資金に限ること、時間分散で買い付けること、流動性を一定程度保つことが重要です。本業が傾けば元も子もないため、攻めすぎは禁物です。
会計・税務面では、保有有価証券の時価評価や課税の扱いが個人と異なるため、顧問税理士への確認が必須です。運用先の選定と方針の中立的な助言は、IFAも併せて活用すると、本業を守りながら効率よく運用できます。
山下 広祐
株式会社Stock Fine
その他の専門家の回答
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小宮 健太さんの回答
会社の内部留保が積み上がり、低金利の預金のままで気になっておられるとのこと。法人の余剰資金の運用先と、運用にあたっての注意点を整理してお伝えします。財務・税務の最終判断は税理士・会計士の領域ですので、その前提でお聞きください。
まず大前提として、法人の余剰資金の運用は、個人の資産運用とは目的が異なります。個人は資産の最大化が目的ですが、法人では「本業の資金繰りを最優先しつつ、使う予定のない余剰資金を有効活用する」のが基本です。本業に必要な運転資金や、近い投資計画に充てる資金まで運用に回してはいけません。
運用先の選択肢を、安全性の高い順に挙げます。第一に、定期預金や決済性預金です。安全性は最も高いものの、現在の低金利では収益はほとんど期待できません。すぐ使う可能性のある資金はここに置きます。第二に、個人向け国債や公社債です。安全性が高く、預金よりやや有利な利回りが期待できます。当面使わない資金の一部の置き場所に向きます。第三に、債券中心の投資信託やバランス型ファンドです。値動きは穏やかで、預金より高いリターンを狙えますが、元本変動のリスクがあります。第四に、株式や株式型投資信託です。より高いリターンを期待できますが、値動きが大きく、本業の財務に影響する可能性があるため、余剰資金のごく一部にとどめるのが賢明です。
ご質問の「本業の資金繰りを圧迫しないための運用ルール」が、最も重要です。3つの原則をおすすめします。1つ目は、資金を「すぐ使う・近く使う・当面使わない」に分け、当面使わない資金だけを運用に回すこと。2つ目は、運用資金の上限を決めておくこと(たとえば余剰資金の範囲内、かつ全額をリスク資産にしない)。3つ目は、流動性を確保すること(必要なときに換金できる商品を選ぶ)です。
「法人で有価証券を持つ場合の会計・税務の注意点」も触れておきます。法人が保有する有価証券は、種類によって期末に時価評価が必要な場合があり、評価損益が法人税の計算に影響することがあります。配当や売却益も法人税の対象です。これらは決算処理に関わるため、顧問税理士・会計士と事前に相談しておくことが不可欠です。
中小企業の余剰資金運用は、「本業優先・余剰資金限定・分散・流動性確保」が鉄則です。運用方針の設計はIFAなどと、会計・税務処理は税理士と連携して進められることをおすすめします。
小宮 健太
株式会社アリスタゴラ・フィナンシャル・サービス
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