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村岡 慎平さんの回答
資産管理会社は、所得や資産が一定規模を超えると、節税と資産形成を加速させる有効な手段になり得ます。メリットが出る水準に達しているなら、前向きに検討する価値があります。
一般に、メリットが出やすいのは、所得が高く所得税の累進税率が高い水準にある方や、不動産収入などの安定したフロー収入がある方とされます。法人税率と個人の所得税率の差を活かせる場合や、役員報酬で所得を分散できる場合に、効果が出やすくなります。
不動産収入がある場合は、特にメリットが出やすいとされます。家賃収入を法人で受け、経費計上や所得分散、法人内での再投資を活かせるためです。金融資産だけの場合は、運用益を法人内で再投資して複利を効かせられる一方、メリットの大きさは所得水準によります。
設立・維持コスト(年数十万円規模)を上回る効果が見込めるかが分岐点です。その損益分岐点の試算は税理士の専門領域ですので、まずは具体的な数字で試算してもらうことが第一歩です。運用方針の中立的な助言は、IFAも併せて活用すると、節税と運用の両面から設計できます。
村岡 慎平
株式会社Stock Fine
その他の専門家の回答
A
渡辺 吉祐さんの回答
節税目的で資産管理会社を勧められる機会が増えているとのこと。「いくらから設立メリットが出るか」を、損益分岐の考え方とともに整理してお伝えします。税務の最終判断は税理士の領域ですので、その前提でお聞きください。
まず、判断の基本は「資産管理会社による節税・最適化のメリットが、設立・維持コストを上回るか」です。コスト側から見てみましょう。資産管理会社には、設立費用(登記等で数十万円程度)に加え、毎年の固定費として、法人住民税の均等割(赤字でも年7万円程度)、税理士への顧問料・決算料(年数十万円程度)などがかかります。つまり、毎年数十万円の維持コストが継続的に発生します。このコストを上回るメリットがなければ、設立する意味は薄くなります。
メリット側は、主に「所得・資産の規模」で決まります。判断材料は2つあります。
1つ目は、所得の水準です。個人の所得税は累進課税で、所得が高いほど税率が上がります(最高で住民税と合わせ約55%)。一方、法人税の実効税率はおおむね一定(中小法人で大まかに30%前後)です。個人の所得が高く、個人の税率が法人税率を上回る水準になると、法人に所得を移すメリットが出てきます。目安として、個人の課税所得が高額になる(一般に900万円〜を一つの目安とする見方があります)と検討余地が出る、とされることが多いです。
2つ目は、資産の規模と種類です。不動産収入がある場合は、家賃収入を法人に移すことで所得分散や経費計上の幅が広がり、メリットが出やすくなります。金融資産のみの場合は、運用益の規模が大きくないとコストに見合いにくい傾向があります。
ご質問の「金融資産だけの場合と不動産収入がある場合の違い」は重要です。不動産収入があると、安定したフロー(家賃)を法人に取り込めるため、比較的小さい規模でもメリットが出やすいです。一方、金融資産のみの場合は、NISA等の個人の非課税制度が使えなくなる点も踏まえると、相応の資産規模・運用益がないと割に合わないことが多いです。
開業医として高所得というご状況であれば、所得水準の面では検討余地が十分あります。ただし、損益分岐は個別事情で大きく変わるため、税理士に具体的な数字で試算してもらうことが不可欠です。運用面も含めた全体設計は、IFAなどと合わせて検討されることをおすすめします。
渡辺 吉祐
株式会社アリスタゴラ・フィナンシャル・サービス
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